遠距離介護が始まった…

突然起こった親の介護問題。なにもかも初めてで手探り状態ながらも、自分なりのスタイルを模索している実践記

遠距離介護になった今までの経緯。

父は心不全の発作がきっかけで、
認知症が超スピードで進んでしまい、
「要介護3」となってしまった。
今は母が自宅で介護中。

老人2人暮らしの老老介護
両親は福井県、私は単身、大阪に住んでいる。

もともと両親は福井県出身。
父は大学を卒業してから大阪で就職し
母とお見合い結婚した後は、
ずっと兵庫県の西宮市に住んでいた。
私も西宮市で生まれ育ち、
小学生のころは年に1度、
夏休みに福井の父の生家に
遊びに行く程度の行き来があっただけだった。

今から10年くらい前に、
父の兄の認知症の介護のために、
父は仕事を引退して両親が福井へお引っ越し。
私は仕事があったため大阪に残ることに。
本音をいうと、まったく馴染みのない田舎暮らしに不安があったし、
仕事も交友関係もなにもかも整理して引き上げることに抵抗もあった。
そして、完全にあっちの世界にいっている
父の兄(私のおじさん)との同居もなんとなくイヤだったのだ。 

引っ越しした当初は、
何度も「福井へ来い!」と父に命令されたが、
仕事を続けたかったのでのらりくらりと拒否。

そうこうしているうちに
おじさんが亡くなり、両親だけの2人暮らしになっていた。
その内に、行く行かないで、父と大げんかとなり、
「親子の縁を切る!!」とブチ切れされて
そのまま数年間は絶縁状態になってしまった。

当時の父の構想では、
私が福井へ移住して家を継ぎ、
その後で私が養子をとって、
養子が結婚した暁には
その家族に家を引き継いでもらう
(私の老後の面倒をみることが交換条件)
ということらしい。
その構想のもとに、私が住むための部屋まで増築した。
(ううっ、プレッシャー) 

それから数年の年月がたち。。。

父の認知症が少しずつ進行し始めた数年前に、
山中深くにあるお墓の掃除をしなければならないが
自分たちだけではできないから手伝いに来て欲しいと連絡が入った。
それをきっかけに、なんとなく自然消滅的に和解。
また、行き来が再開し、
ここ数年で少しずつ行き来が増えてきた矢先に父の心不全が起こった。

父の健康状態がおかしいから
様子を見に来て欲しいと母から電話があり、
私が駆けつけた日。
再開を喜び、みんなで楽しく過ごしたその夜、
父はリビングの床にゴロンを寝転んで
起きることができなくなった。

どうやら身体が思うように動かないみたい。
明らかに様子が変だ。 
「病院に行く?」と尋ねると「ほんの少し首を縦に振る」
熱中症になって気分が悪いのだろうか。。。
母からはここ数日ほとんど何も食べていないと訊いていたので、
脱水症状かも。。。と考えた。
それなら、点滴を打ってもらうと1〜2時間で回復するはず!
この時は心臓発作だなんて、微塵も思いつかなかった。 

でも、時間は午後8時過ぎ、
近くの病院は閉まっている。朝まで待とうか。。。
悩んだ末に、救急車を呼ぶことにした。 

母が付き添い、私はお留守番をすることに。
病院に着くと心不全だとわかり、すぐに緊急手術をするという。
「命の危険があるから娘さんも病院に来るように」
と担当ドクターに言われたと母が泣きそうな声で電話をかけてきた。 

すぐさま病院に向かうために車に乗ったが、病院までの道がわからない。
田舎の車にはカーナビは付いていなかったのだ。
一刻の猶予もない。

!!!!
スマホのナビを使おう!

ナビをセットして出発するが、
真っ暗な夜道。街灯もほとんどないから暗くて見通しも悪い。
この道で合っているのか間違っているのかもわからず、
無我夢中で病院へ向かうが、
どうやら迷ってしまったようだ。
途中でコンビニを見つけて道を尋ねるが、
バイトの店員は道を知らないという。
見かねたお客さんが 教えてくれた。
世の中、捨てたもんじゃない(^_^)

スムーズに行けば病院までは車で50分ほどだが、
大幅にオーバーしながらもなんとかたどり着く。。。

まだ、オペ中だ。
よかったーーー!

オペは成功し、
一命をとりとめた父。
その後、リハビリのために
そのまま約1ヶ月ほど入院した。

毎日病院に行きたいというので
母にひとりで片道50分の田舎道を運転させるわけにもいかず、
私が福井に滞在して病院へ往復する日々。
だだっ広い家で母がひとりで過ごすとさみしがるだろうとの思いもあった。
 
どうしても必要な打ち合わせがある時だけ
大阪に戻ったりしたけど、ほとんど仕事ができなかった。。。。
実質的には約1ヶ月の休業。 

そして、退院の日が決まり、
介護認定をしてもらい、
ケアマネさんと施設や用具の業者さんと契約して
自宅で介護をするためのベッドや車椅子をレンタル。

そして、介護生活が始まった。。。