遠距離介護が始まった…

突然起こった親の介護問題。なにもかも初めてで手探り状態ながらも、自分なりのスタイルを模索している実践記

ショートステイ 4回目

昨日から今日にかけて4回目のショートステイだった。


出かける日。いつもなら起きているのに、その日は朝5時頃から起き出して、向かえに来てもらう頃には疲れてしまって二度寝してなかなか起きない。
身支度もしていないしどうしようかと焦りまくったと母。 
なんとかギリギリになって起こして、着替えさせて送り出したそう。
その際も、行くのを嫌がり、
「私は行きたくありません。
私の代わりにお母さん、どうぞ行ってらっしゃい。
私は留守番してるから。。。」
といってなかなか靴を履いてくれなかったらしい。
お迎えに来てくれたスタッフの方が慣れた感じで
「はい、はい、わかっていますよ。さぁ、行きましょう」
と抱え込むようにして車へ連れて行ったとのこと。 

そして今日は、戻ってくる日。

夕方、車で送ってもらったが、今度は車からなかなか降りない。
そして、家へ入らず、「誰かが迎えにくるから行かなければいけない」といって玄関から出て行ってしまう。しばらく道路で来もしない迎えが来るのを待っていたが、そのうち外は段々冷えてきて、鼻水がでてきても

「誰か来る」

「あそこを走っている車が向かえに来るのでは?」

といって家に上がらない。
母が何度も「ほら、この角の家がお父さんの家でしょう。今は自分の家に帰ってきたんだから家の中へ入りましょう」と言っても「こんな変な家、自分の家じゃない」と言って入らない。
そして「たばこ、たばこ頂戴」と言い、母が「たばこはないわよ。買っていないから」というと「なんで買っておかないんだ。なってない!!」と怒り出す始末。
たばこなんて何十年も前に止めたのに。。。
1〜2時間ほど父と母は外で待っていたが、余りの寒さにしびれを切らした母が「コーヒーを入れておやつをいただきましょう」となだめすかして家に連れ戻ったという。

こんなことは今までに一度もなく、初めての反応。
今までは、家に帰ると「あぁ、やっと帰ってきた」とニコっと嬉しそうに笑っていたというのに、どういうことだろう。
施設の連絡ノートには、食事は余り摂らなかったこと、途中で何度か家に戻りたいと施設内をウロウロしたことが書いてあったそう。今回は、施設でお風呂に入り、散髪もしてもらったのでスッキリ気持ちよかったはず。

これからの生活にも変化が出てくるのだろうか。
いままでどおりに暮らせるだろうか。
不安が頭をもたげてくる。

昨日はケアマネさんと施設のスタッフ、介護用品のレンタルをしている会社のスタッフとで今後の介護計画の相談をしたそう。介護認定は昨年と同じ「要介護3」。
今年はショートステイの宿泊数を増やし、今まで月に1回、1泊2日行っていたのを、月に2回、2泊3日のショートステイにしてみようということになったようだ。
まずは、来月5月に1度だけ2泊3日に挑戦してみることになったという。

ショートステイやデイサービスに行ってくれると母が休めるので、母の健康のためにはもっと頻繁に通ってほしい。でも、家を守らねば。。。という強い義務感と誇りを持っていた父がどんどん家のことを忘れ、母の顔を忘れ、大切に思っていた家が嫌いになっていくのを見るのは悲しい。

自宅介護が始まってから、めまぐるしく状況が変わっていき、その変化に私自身がついて行けない。
ノンストップで走り続けている感じ。
もっとゆっくり!もっとゆっくり!と願うけど、
その願いもむなしくドンドン変化していく。
「あれよあれよというまに…」 という言葉がピッタリだ。

認知症が発症すると多かれ少なかれノンストップで進行する。認知症はどんどん走り続けて刻々と変化し、私たちはそれに合わせるしかないのだ。